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▼人と地域猫の平和な共存

私にとって猫とは、ストレス社会に生きる人間の為に、究極の癒しと安らぎを与える事を使命としてこの世に生まれてきたのでは!?と思える程の愛しい存在です。

もふもふの毛並、ぷくっとした口元にビー玉の様な瞳、気品のある歩き姿やぷにぷにの肉球、時には甘え時にはミステリアスな表情で人間を翻弄し、その自由気ままで愛らしい仕草は、猫好きにとっては存在そのものが最高のご褒美だと思います。それは飼い猫だけでなく、地域猫に対しても同じじゃないでしょうか。ついもっとそばに近づきたくて、食べ物を与えてしまったという経験をした方も少なくないでしょう。

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悪者にされるのはいつも猫

しかし世の中には、猫好きな人もいれば嫌いな人もいるという事を受け入れ理解しなければなりません。
餌を与えている猫好きな人の近所の家には、猫嫌いな人が住んでいるという事はよくある話です。


猫が苦手、嫌いだというその要因は、やはり糞尿被害ではないでしょうか。猫はトイレの際、砂や土を掘って埋める習性があります。野良猫が民家の庭に入って来て、大切に育てている草花や野菜の畑を荒らしたり、また、オス猫は縄張りを守るために、自分のテリトリーに尿をかけるスプレー行為も行うので、キツイ臭いがいつまでも残る問題もあり、猫の数が多ければ多い程その深刻度も増します。しかし猫には1㎜たりとも罪はありません。

ではどうすれば良いのか…

 

意識を変えるのは餌やりさん

この様な問題を少しでも軽減し、人も猫も平和に共存するためには、猫好きな人こそが、意識を変えていく必要があると思うのです。

餌を貰い栄養の行き届いた猫は繁殖能力も高くなります。猫は年に3回出産するともいわれ、1度の妊娠で平均4匹から5匹産みます。その産まれた仔猫も、早い子は半年を過ぎた頃には発情期を迎え妊娠する可能性があり、同時にその母猫も再び妊娠する確率が高く、こうやって一年も経たない内にあっという間に手に負えない数になるのです。

 

餌やりだけで避妊去勢を怠った行く末は

そうなると、猫同士の縄張り争いも絶えなくなり、ケガをしたり命を落とす猫も現れます。近親交配が進むため遺伝的疾患を抱えた猫も増え、猫社会の優劣で餌にありつけなかったり、メスは子育てしているにも関わらず再び妊娠するなど体の負担は蓄積され、産まれてきた仔猫も満足に母乳を飲むこともできず衰弱し兼ねません。またオス猫は発情期の際自分の子孫を残そうと、既に別のオス猫から産まれた仔猫を殺してしまう本能もあります。

 

最悪の結末になる前に

ここまでくると、死骸や糞尿被害など衛生面の問題もさらに拡大し、通報されれば保健所の手が入る可能性が高くなります。実際、別府市だけで毎年300匹ほどの猫が保健所により殺処分されていて、その殆どが仔猫なのが現状です。可愛いからと餌をあげている事が、こういった悲しい結果を招く事に繋がってしまうのです。

外で猫に餌をあげるなら、その先に不幸な猫を増やさない為、去勢または避妊手術を施す事まで考えて責任を持つ事が大切です。できる事なら家猫として室内でお世話するのが一番ですが、そう簡単に飼う事が出来ない事情もあります。私たち地域猫ボランティアは、別府市と連携してこういった問題を解消するために存在しています。

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