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手のひらサイズの仔猫、クリリンとあいみょん

とうとう春の出産シーズンが訪れました。各地で仔猫の目撃情報を聞いています。

そんな中、前回リリーちゃんを一時的に預かってくれていたボランティアのYさんが、今度は生後間もない仔猫二匹をお世話する事になりました。

同じ様に個人で保護猫活動をされているYさんのお友達が5匹保護して、大変だからと手分けして預かる事になったそうです。



キジトラのクリリンとハチワレキジ白のあいみょんです。

今まで何度となく仔猫を保護してきたYさんも、ここまで小さい子は初めてで、この子達を預かった五月始めの時点で推定生後3週。まだまだ数時間おきのミルクが欠かせず、シリンジで順番にミルクを少しずつ与えてるそうです。



去年仔猫を保護した時は、新玉旅館の女将さんにノミダニ駆除や虫下しを施して貰ったり目のケアをして貰ったり、また、ミルクやフードや目薬など、必要な物も用意してくれていっぱいお世話になりましたが、今回は頑張って自分でやってみると、ミルクにシリンジ、哺乳瓶の用意は勿論のこと、仔猫用のフロントラインスプレーも購入し、女将さんから学んだ事を思い出し一からお世話をしているYさんです。


Yさんはお仕事もしているので、数時間おきにミルクが必要なこの子達を職場へ連れて行き、働きながらお世話しています。しかも同居している旦那さんご家族のために家事もしっかりこなしながら、自宅の先住猫と地域猫のお世話もして、地域猫ボランティア以外のボランティア活動もしているスーパー主婦です。


普段からのんびりする暇なんてないと思うし、その上今はきっと寝不足が続いてるはずなのに、愚痴一つこぼさず、いつも大らかで楽しそうに日々を送っている姿を見て、きっと時間の使い方が上手なのだろうなと思える、見習う所がいっぱいの本当に尊敬するボランティアさんの一人です。


ゴールデンウイークが終わるまで、クリリンとあいみょんの性別はわかりませんでしたが、連休明けに動物病院に受診して、どっちもメス猫ちゃんだと判明しました。


健康状態は良好で、その時獣医師の先生から、今やっと三週目くらいだろうと言われたそうです。という事は、保護した時点では二週目だったようで、本当に産まれたばかりだったんだと驚いたそうです。


この頃の赤ちゃん猫は毎日が成長で、一週間の違いでも大きく変わると思います。でもクリリンもあいみょんも一生懸命生きようと、ミルクに勢いよく吸い付いて元気にすくすく育っています。


Yさん宅の先住猫の茶トラのお兄ちゃんが仔猫に興味津々らしく、鳴いてると心配して近づいていくそうで、お兄ちゃん猫が近づくと仔猫は鳴くのをやめて少し落ち着くようです。お兄ちゃんの優しさが伝わってるのでしょうか。もう少し大きくなったら、一緒に遊べるね。


ハチワレキジ白のあいみょんは、既にYさんの知り合いに里親さん候補がいて、もう少し成長したら譲渡予定です。


一方キジトラのクリリンはプロフィール掲載後の翌日に、ありがたい事に早速里親希望者さんからお問合せがありました。里親希望者さんとYさんの仕事の休みが重なったので面談にも来て貰い、まだまだ小さな仔猫にちょっと緊張していましたが、ご家族でクリリンの事をとても気に入って下さいました。Yさんも、とても素敵なご家族にクリリンを希望して頂き喜んでいます。


譲渡は勿論まだもう少し先ですが、これから離乳食、トイレトレーニングなどを経て、その後トライアルから譲渡できる月齢まで、Yさんが頑張ってお世話する事になります。

それまでもう少し、二匹の成長を見守りながら写真も更新していこうと思います。



こうして保護する事ができた仔猫は、人間の手によって大切にお世話されながら育っていきますが、外の厳しい環境で生きる仔猫はまだまだ沢山いて、保護できる猫の数にも限度があります。


仔猫が元気に産まれてくる場所には大体餌やりさんがいて、生後半年もすればその子もまた子供を産み、そしてどんどん増えていくケースが殆どです。


餌やりさんに貰える餌で生きていける一方、外で猫が増えればその分周辺区域に迷惑がかかりトラブルになる場合も多く、そんな時悪者になるのはいつも猫の方です。

だから仔猫の保護をして、産まれて来た命を里親さんに繋げています。

成猫は市の助成金で避妊去勢する地域猫活動も続けています。



可愛がっている猫に餌をあげるなら、増やさないのも愛情であって、餌をあげる時だけその子に愛情をかけるのではなく、その子がその日一日どんな暮らしをしているのか知ってみたり、その子の半年後一年後三年後五年後と、この先もすっと変わらぬ環境を整えてあげる事を考えてみたりして欲しいなと思います。


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