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ナイティーとフォレストの幸せまでの道のり

遡る事3ヵ月ほど前、まだ梅雨が明ける前の蒸し暑い7月半ばに、4匹の小さな仔猫が我が家にやって来ました。その時の記事がこちら「ぬいぐるみの様な仔猫たち


片手のひらに乗る位の小さな彼らは、本来の保護主さんの自宅の保護猫に里親さんが決まり、正式に譲渡が決まるまでの一時的な預かりとして、私がお世話を引き受ける事になりました。



茶トラのオス、ブレッド。キジ猫のメス、ブラウニー。





そして、黒猫のオス、ナイティーと茶トラのオス、フォレストです。

小さくてあどけなくて貴重なキトンブルーの瞳の時期、本当に可愛らしいぬいぐるみのようなこの子達と、私は暑い夏を一緒に過ごしました。


特にナイティが他の子達よりもかなり小さく、しっぽもチョロっとしかなくて、あまりにも小さいため、寝る前に様子を見に行ったらケージの格子をくぐり抜けていて、外でひとり遊んでいました。脱走防止に夜な夜なケージの周りにワイヤーネットを括り付け寝不足になったり、トイレ掃除の度に全員ケージから飛び出していって捕まえるのが大変だったり、ヤンチャ盛りで手に負えなかったのも、今となっては楽しい思い出です。




ブレッドとブラウニーは早々に里親希望者さんが見つかり、預かっている間に面談も行い、ある程度大きくなるまでは譲渡が出来ない為、度々里親希望者さんの方が遊びに来て下さっていました。ナイティとフォレストも早く見つかるといいなと思っていたそんな矢先、ナイティの元気がなくなり、何度も嘔吐を繰り返しご飯を全然食べなくなる状態に…

こんな小さな体で脱水状態になったら大変だとすぐに病院へ、腸内の調子も良くないとのことで、保護主さんとも相談しその後入院する事になってしまいました。



入院時のナイティ


幸い大事には至らずすぐに元気になりましたが、入院中ナイティはずっと鳴き続けていたそうです。

ナイティが居ない時の3兄妹


家にいて兄妹と一緒にいる時は全然鳴かなかったのに。とっても寂しがり屋のナイティ。更に兄妹の中でも一番体が小さかったので、控えめな性格でもありました。

ブレッドとブラウニーが兄妹一緒に里親さんに迎えられたように、ナイティとフォレストも一緒に迎えて欲しい。寂しがり屋のナイティを、フォレストが引っ張って行って欲しい。絶対兄弟を引き離したくないと、この時からずっと心に決めていました。


そんなハチャメチャな1か月間を我が家で過ごし、本来の保護主さんの元へお引越しを済ませ、先に譲渡が決まった2兄妹と別れを告げたナイティとフォレスト。

保護主さんの元で里親さんを探しながら、すくすくと成長していきました。




家にいる時は感じにくかったけど、離れて暮らすようになると、会いに行く度に大きくなったなと、元気に成長している姿に安心していました。


そして、なんとフォレストはプロフィールに掲載している猫ちゃんの中でもダントツに人気があって、実に5組もの里親希望者さんから問い合わせがありました。


残念ながら面談まで辿り着かなかった方や、その後も佳い縁へと繋がらず、フォレストだけなら、ナイティだけならと言って下さる方はいましたが、保護主さんや私の当初の希望、ナイティとフォレストを一緒に迎えてくれる方を根気よく探し続ける事にしました。




10月の始めの日曜日、この日は2件の里親希望者さんとの面談の予約が入っていました。

1件目はフォレスト、2件目はナイティです。

玖珠と宇佐、お2組とも遠方からわざわざ来て頂き、そしてとても誠実で素晴らしい御家族でした。


お話する中で勿論どちらの希望者さんにも、2匹同時に迎えて欲しいというお願いをしました。ただこの時は、希望通りのお返事は頂けませんでしたが、この日は保護主さんが不在だったため、もう一度来て頂きたいと伝えると、気持ちよく了承して下さいました。どちらの希望者さんもとても理想的な方で、本来ならそれぞれご家庭で幸せになる事だってできます。でも、今度は保護主さんの方からもう一度説得して貰いたい、ナイティとフォレストを引き離したくないと。


すると面談を終えたその日の夕方、宇佐のナイティの里親希望者さんから一通のLINEが届きました。そこにはこう書いてありました。夫婦で話し合った結果、ナイティとフォレストを一緒にお迎えしたいです、と。

ナイティ、フォレスト、ずっと一緒にいられるよ。良かったね。本当に体がしびれる程嬉しい気持ちでいっぱいになりました。


それから二週間後の日曜日、ご夫婦にもう一度別府に来て頂き、改めて保護主さんと会って貰い、今後の譲渡までの流れなどについて話を進めていきました。ご夫婦のお休みである土曜日に、保護主さんがお宅訪問を兼ねて譲渡契約の為に宇佐まで出向く事に。

土曜日は仕事がある為同行できず、私にとってこの日が、ナイティとフォレストに別れを告げる最後の日となりました。寂しいけど、でもこの子達の本当の幸せへのゴールはここではないから、笑顔で見送ってあげたいです。


秋晴れの10月24日土曜日、ナイティとフォレストは予定通り、保護主さんと一緒に宇佐に出発しました。


お部屋にはこの子達が使っていたのと同じケージが陽当たりの良い場所に用意されていて、脱走対策も万全に行ってくれていたそうです。


新しいお家は気に入ったかな?

この日から宇佐っ子になったナイティとフォレスト。


ここまで来るのに、長いようで短い、短いようで長い道のりだったような気がします。

休みの日、いつも元気なナイティとフォレストに会いに行けて、そこには仲良しのこの子達がいるのが当たり前だった日常で、そして会うたびに立派なお兄ちゃんになっていき、ずっと成長を見届けていたい気持ちでもありました。



でもこうしてこの子達には若くて優しいお父さんとお母さんが出来ました。この日が来るまで色んな大変な思いもしたけど、こうして無事に素晴らしい里親さんへと繋げられた事に感無量です。


ナイティとフォレストを2匹一緒に迎えて下さり本当に感謝しています。本当に本当にありがとうございました。どうか末永くよろしくお願いします。



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