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ボランティアのあり方について

私は時々、ボランティアとは何かと考える事があります。

ボランティアといっても様々な分野があり活動内容も違ってきますが、よく目や耳にするのが、災害ボランティアではないでしょうか。


豪雨や地震で家が被災した地域に出向き、瓦礫や汚れた家財道具などを運び出し、清掃したり、支援物資を届けたり炊き出しをしたり、自分の空いた時間を見知らぬ誰かの為に使い、見返りを求めず惜しみなく手を差し伸べ、被災地の方々を勇気付け助けてくれる心強い存在です。


以前テレビで、ある被災地に駆けつけたボランティアさんに取材している場面があり、その方は、「昔、自分自身も災害で被災した時に助けてもらったから、今度は助ける側になりたい」とインタビューで応えていました。

これは助けて貰ったボランティアさんにお礼をする事とは違います。勿論お礼をする事で感謝の気持ちを伝える事も大切ですが、それで終わりではなく、受けた恩を忘れずに、今度は自分がどこかで困っている人に対し助ける側になりたい…そういう意識を持たれていた事に感動を覚えました。




私たちは地域猫活動が主な仕事です。まだまだ力不足で何もできてはいませんが、猫を救う事に人々の力は不可欠です。


私も以前産まれたばかりの仔猫を保護した時、沢山の人に助けられました。一人では何もできなかったかも知れません。だけどその時に私が、その節はありがとうございましたと、一人一人にお礼を言い一件落着で終わりにしていたら、ボランティアのあり方についてなど考えもしなかったと思います。


そうではなく、助けてくれた方々に感謝の気持ちを胸に刻み、今度は自分が、この活動を通して助ける側になりたいと思う気持ちが大切なのだと学びました。そして、お礼をして貰うために活動しているのではないと、そう意識するようになったのも確かです。


同じ様に、自分が誰かの役に立てる事が出来た時、その方がまた、誰かの助けになる存在でありたいと思って貰える事…こんなプラスの循環を作っていきたいと思っています。


あずちゃん(左)すずちゃん(右)



有名なスーパーボランティアの尾畠 春夫さんの座右の銘


受けた恩は石に刻め

かけた情けは水に流せ


という言葉を知り、とても胸に響きました。この理念を持っていれば、人は常に助け合っていけるのではないかと思っています。この気持ちこそがボランティア精神なのではないかと思うのです。



NPO法人を立ち上げて以来ボランティア希望者さんを募集してから、実に沢山の方からお問合せ頂けて本当に感謝しています。お一人で来られる方や、猫を飼ったことが無い方もいます。そんな中、自主的に飛び込んできて下さった事に勇気も要ったと思います。それだけですでにもう私たちは助けられています。そのボランティア希望者さんのお気持ちを大切にし感謝しながら、今後出来るだけ負担のないよう、支え合い助け合い、長くそして楽しく続けて貰えるよう、こちらも努めていきたいと思います。



ゆずちゃん(上)すずちゃん(下)



ボランティアの仕事は無償で見返りも何もありませんが、でも強いて言うなら、仔猫の里親さんが決まり、譲渡されて幸せを約束された時が、何よりも報われる瞬間ではないでしょうか。


今は保護した仔猫を幸せに繋げる活動に携われる事に喜びを感じています。

この先も、一頭でも多く猫の命を救えるよう、その支えとなれる存在であれたらと思っています。

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