1月の半ばからトライアルに出ていたマオちゃんですが、本日1月26日、無事に里親さんと新玉旅館で正式に譲渡契約を結び、新玉旅館では今年、ミント君に続き幸せニャンコ第2号となりました。
マオちゃんは、何とあの大人気だったポニョ・メル兄弟の里親さんの元に譲渡され、もう既に何年も一緒に暮らしているかのように馴染んでいるそうです。
※ポニョ・メルとは?
2022年の春に保護をして新玉旅館での生活がスタート。その後里親募集をした際、希望者の問い合わせが実に20組以上と歴代最高の人気を博した兄妹猫です。そんな最中、産まれて間もない仔猫が次々と旅館に遺棄される事件がおき、まだ仔猫だったポニョ・メルが、おもち君と一緒に子育てに奮闘し、女将さんを助けてくれました。それから間もなく、沢山のファンの方に祝福されて新玉旅館を卒業し現在に至ります。詳しくは過去の記事をご覧下さい。
保護されたばかりの頃のポニョメル
また、現在は里親さんによって、ポニョ=こはく君・メル=こむぎ君という素敵な名前を貰っています。
ただ今回は、馴染み深いポニョ・メルのお名前でお伝えさせて頂きます。
そんなポニョメルの里親さんから昨年12月、新たな猫ちゃんをお迎えしたい旨の連絡があり、その時に、ポニョメルにとってお姉さんやお母さんのような存在だった先代の猫ちゃんが、高齢の為、数ヶ月前に虹の橋を渡った事を知りました。
里親さんは悲しくて沢山泣いたけど、そんな時もポニョメルの存在に助けられ、お陰で早く立ち直る事ができたそうです。月日が経ち、また保護猫ちゃんをお迎えしたいという前向きな気持ちになって、今回新玉旅館の猫ちゃん達に会いに来て貰う事になりました。
毛色や年齢などのこだわりは特になく、強いていえば女の子をご希望だったので、女将さんはマオちゃんをお勧めする事に。そんなマオちゃんの事をご家族皆さんが気に入って下さり、年明けに早速トライアルの運びとなりました。
トライアル当日、マオちゃんは暫く里親さんと遊びながら、背中に乗ったりお膝に乗ったりして過ごした後、行ってきますのご挨拶の為にカメラ前で抱っこすると、活きのいい魚のようにピチピチしながらキャリーに入りました。マオちゃんが使っていた毛布を女将さんに持たせて貰い出発です。
里親さんのお住まいは別府市内にあり、到着したご自宅を見ると素晴らし過ぎる程の立派な邸宅でした。ご家族は、お迎えにきてくれた娘さんお2人に、おばあちゃん、お父さんお母さんと、そしてポニョメル合わせて7人家族で、ご家族皆さんが、この日マオちゃんがやってくるのを心待ちにされていて、とっても暖かく迎え入れて下さいました。
玄関を入ってすぐ左に2階へ上る階段があり、ふと見ると…
階段の途中にポニョがひょっこりと顔を出していました!!
あ~~ポニョ~~!!懐かしさが込み上げ、はやる気持ちを抑えながら写真を撮る事に。ちょっと困り顔の、あどけない表情は仔猫の時のままです。この時点でメルの姿はまだありません。
そこからリビングに通され、まずはご家族にマオちゃんを紹介する事に。キャリーから出すと、マオちゃんは怖がったり隠れたりする事もなく、キョロキョロしながら早速お部屋の探索へ。全く物怖じしない性格です。
リビングは広くキャットタワーや大きなソファが置かれていて、ここで一家団欒、ご家族と共にポニョメルも一緒に過ごしているそうです。
マオちゃんはリビングにあるキャットタワーからダイニング、キッチンへと隅々までチェックをして、そのまま2階へ向かいました。途中、まだ同じ場所にいたポニョと遭遇。何と、お鼻を合わせてご挨拶。緊張気味なポニョをよそに、破天荒なマオちゃんは気にせずそのまま2階へ。
階段を上って最初のお部屋に、可愛い猫ちゃん専用の出入口があるドアがありました。何の戸惑いもなく早速その専用口から入ります。
ここは娘さんたちと過ごす、ポニョメルのメインのお部屋のようです。広くて明るくて、窓にはキャットウォークも設置されています。そしてマオちゃんを追いかけてポニョがやってくると、上からマオちゃんの様子を気にしています。
メルがいないなーと探していると、娘さんがメルの隠れ家を教えてくれました。このお部屋にある大きなベッドの下を覗くと…やっと見つけたメル!
やっぱりメルも、あの頃の仔猫のままの印象です。知らない猫ちゃんがいるからか、それとも知らない人間が来たからか、緊張していてメルはベッドの下で置物のように動かず、まるで存在を消すかのように「無」になっていました。
ポニョはマオちゃんが気になるものの、窓辺で固まっていて、私が近付くと2回シャーを頂きました。
そんなシャーすらも愛おしい程可愛く、抱っこしてギューッとしたいけど、当然私たちの事はもう忘れています。
さらにその隣のお部屋には、トライアル期間中に、ポニョメルとマオちゃんがお互いストレスにならない為に程よい距離感を保てるよう、マオちゃん専用のお部屋を用意してくれていました。
ここは2年前ポニョメルをお迎えした時にも、先住猫ちゃんと距離を縮めていく為にポニョメルが過ごしていたお部屋でもあるそうです。先代の猫ちゃんとは、時間をかけてゆっくり距離を縮める努力をしてくれたお陰で、最終的には親子のように仲良くなりました。
猫ちゃんは季節や時間帯によってお気に入りの場所が変わります。ご自宅は断熱性に優れていて、お部屋だけでなく廊下も階段も暖かく心地良く、各お部屋や廊下の途中など至る所にお水が設置されているのを始め、猫トイレにキャットタワーやおもちゃも沢山完備されていて、どこにいてものんびり出来るよう、全てが猫ちゃんファーストに整えられた工夫がされていました。
そして随所にある猫のぬいぐるみや猫柄のクッションやお布団カバーなど、全て猫がモチーフとなっていて、何と壁紙まで肉球模様です。
この壁紙を選ぶ前、どんな柄の壁紙にするかいまいちピンと来なくて悩んでいたら、業者の人に「肉球の壁紙もありますよ」と言われ即決したそうです。きっと業者の人も猫好きだったのでしょう。
こんなに居心地が良い家で、ご家族皆さんが猫好きで、我が子のように大事に大事に愛されているポニョメルの様子をこの目で見る事ができて、この日はそれだけでもう胸がいっぱいになりました。ここでなら、マオちゃんも間違いなく幸せになれます。あとはポニョメルが受け入れてくれるだけですが、あれだけ沢山の仔猫の面倒を見てくれた優しい子たちだから、絶対大丈夫だと確信しました。
マオちゃんは落ち着きなく延々とあちこち探索をしていましたが、そろそろ私たちは帰らなければいけません。
最後にもう一度ポニョメルの顔を見たいと2階に上がらせて貰うと
ポニョはベッドの下の引き出しの中に入ってしまっていて…
メルは結局最後までベッドの下で「無」になったままでした。でもこうして、幸せに暮らしている姿を見届けられただけでも大満足です。
私たちが帰った後の様子を、すぐに里親さんが動画にして送ってくれました。ポニョもメルもはあれから間もなく1階のリビングに降りてきたようで、マオちゃんのすぐ傍にいました。やはりポニョメルは、マオちゃんより私たちに警戒していたようです。
ポニョはマオちゃんに対し、イカ耳で毛を逆立て威嚇もしていましたが、メルは平気そうです。何よりマオちゃんが全然平気で、まるでマオちゃんの方が先住猫のようです。
慣れるまで適宜距離を保ちつつ様子を見ますと自信を持って言って下さり、そんな里親さんの寛大さと、しっかりと受け入れる環境を整えてくれていた事から安心してお任せ出来ると思いました。
翌日には、マオちゃんはお母さんや娘さんの背中に乗るなど、新玉にいた時と変わらない調子で過ごし
メルとは早速運動会を繰り広げた後一緒に寄り添い、あっという間に仲良しになったようです。
ポニョはその後、威嚇はしなくなったものの数日は距離感があったので少しストレスが心配でしたが、里親さんがこまめにこの子たちの様子を写真や動画に撮って報告して下さり、徐々に心を開いてマオちゃんを受け入れてくれているポニョの心の変化が伝わりました。今ではみんな仲良く盛大に大運動会を開催しているようで、人間は踏み台にされているそうです(笑)
因みにこのソファは、2年前に新調したばかりのまだまだ新しいソファなのだそうで、先代の猫ちゃんからポニョメルまで、みんなの爪とぎ場所になっていると笑いながら話してくれました。新たにマオちゃんにとってもお気に入りの爪研ぎ場所になりそうで、まさに猫がいる暮らしあるあるですね。
昨日里親さんから最新情報を聞いたのですが、マオちゃんが来てから、ポニョメルがクローゼットのドアを開ける事を覚えたそうです。どうやらマオちゃん、おもち君のドア開けをポニョメルに伝授したようです(笑笑)
新玉仕込みのお転婆マオちゃんが妹になった事で、同じく新玉仕込みのポニョメルのわんぱくさに拍車がかかり、毎日笑いと賑やかさに包まれて、そんな日々を満喫できる事がとても嬉しいと里親さんは仰っていました。
里親さんから今年に入り、マオちゃんをお迎えしたいというご連絡を頂いた日から、ポニョメルとマオちゃんが仲良く過ごしている姿を想像しては、それだけで癒される思いでしたが、こんなに早くその願いが叶った事に本当に嬉しく思います。
里親さん、この度はマオちゃんを家族としてお迎え下さり本当にありがとうございました。ポニョ改め こはく君と、メル改め こむぎ君と共に、ご家族皆様の末永い幸せをお祈り致します。
新年から辛いニュースがあったり、新玉旅館でも悲しい出来事が続き、度々気持ちが落ち込む事もありましたが、今回トライアルに同行して、久しぶりにポニョメルに会えた事と、こうしてマオちゃんが幸せになる瞬間を見届ける事が出来て、今は喜びと達成感に満ち溢れています。
この福を呼ぶ風が、里親さんとの出会いを待っている全ての保護猫ちゃんたちの元にも吹いてくれたら嬉しいなと思います。そしてまた明るいニュースをお届け出来るよう皆で協力し合い、これからも猫活動頑張ります。
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